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金井伸弥 陶芸展(日展「特選」受賞記念) 鑑賞会報告

金井伸弥 陶芸展(日展「特選」受賞記念)
鑑賞会報告

実施日: 2021年7月29日(木)
参加者:七人の侍
(敬称略)樋口昭(S29E)、片桐謙一(S31W)、川村吾一(S36E)、加藤智(S40C)、金井博光(S44M)、原勝英(S46M)、野﨑敬策(S46e)

※加藤氏から写真提供(日付入り)頂き感謝申し上げます。

野﨑(旧姓椿)敬策(S46e)

陶芸作家:金井伸弥の世界

日展「特選」 受賞記念 金井伸弥 陶芸展
2021年7月25日(日)~ 31日(土)
有楽町 東京交通会館 1Fパールルーム

日本の陶芸(やきもの)

陶芸 一口に やきもの と言うが、大きく分けて次の三種類になる。

− 人々が日常使うところの食器の類
− 茶の湯で使われる器 つまり茶陶
− 鑑賞陶 床の間やケースに飾り、眺めて楽しむもの
金井伸弥氏は稀に見る才能に長け、すべての陶芸(やきもの)に精通している。

金井伸弥氏(46歳)プロフィール

昭和50年 長工同窓会東京支部長:金井博光(S44M)氏の二男として埼玉県八潮市に生まれる
平成03年 陶芸家を志し、陶芸作家「吉橋光夫」氏に学ぶ
平成05年 修行の為愛知県瀬戸市に移る
平成08年 愛知県立瀬戸窯業高校専攻科 終了
愛知県無形文化財保持者「加藤釥」氏に師事
日展会員「加藤令吉」氏に師事
平成15年 千葉県野田市に独立・開窯 灼陶庵(しゃくとうあん)と号す
平成16年 流山美術協会奨励賞 受賞を機に、数々の受賞歴を持つ
平成18年 野田市七光台駅前に工房「灼陶庵」を構える
平成20年 新潟県村上市に登り窯「葡萄窯(ぶどうがま)」築窯
平成27年 第25回 日工会展 内閣総理大臣賞受賞
平成28年 野田市教育文化功労表彰
平成29年 この年より日工会展審査員や千葉県美術展の審査員を務める
令和02年 改組 日展 第7回(日本美術展覧会)特選受賞

やきもの(陶芸)との出会い

 筆者がやきものに興味を持ちはじめたのは 雑誌「日本のやきもの」読売新聞社(S49.4月発刊)を手にした時からである。日本の名品や全国窯元ぶらり歩き 等を読破した。 なかでも気に入ったのが 志野 備前 九谷 瀬戸などである。
志野は長石の志野釉の色の良さ。おおまかにロクロを回したようで、まったく小細工が無く、石はぜや水割れが素敵な景色をそえている。金井伸弥氏も志野を焼いている。 志野のぐい呑みを所有し 一杯のお酒を楽しむ。今回の個展でもぐい呑みをgetした。

 備前は焼成に特徴がある。青胡麻 黄胡麻 火襷 サンギリ 牡丹餅 榎肌 青備前 カセ胡麻 が陶器を色成す。素焼きで無釉のやさしさ、自然の窯変の美しさ。炎の魔術師と称賛される。筆者は徳利にぐい呑み、花挿しを所有する。
 九谷は絵付け 五彩の美意識と表現できる。大皿や花瓶に代表され 鑑賞陶が多い。しかし、古九谷に料理を盛って食に彩を添えた。筆者は湯呑大のぐい呑みで楽しんでいる。 瀬戸は機能美にあふれた雑器に象徴され、セトモノの原点とされる。金井伸弥氏の原点は瀬戸にある。作品にも様々な色彩を表現している。また 陶質の絵画も多数作陶している。

日本のやきものシリーズ 全26巻 講談社 S51.4月より発刊

1.三彩・緑釉 2.瀬戸 3.常滑 4.越前 5.信楽 6.伊賀 7.丹波 8.備前
9.長次郎 10.光悦 11.志野 12.織部 13.黄瀬戸・瀬戸黒 14.唐津
15.上野・高取 16.薩摩 17.萩 18.九谷 19.伊万里 20.柿右衛門
21.鍋島 22.仁清 23.乾山 24.潁川・木米 25.民窯Ⅰ 26.民窯Ⅱ

 各巻に小さな一輪挿しが添付されていた。国内を廻るたびに、有田や伊万里、信楽、萩、唐津、備前、益子などに立ち寄った。 これらの書物は暫く書棚に眠っていたが、今回の金井伸弥氏との出会いにより、久々に紐解いてみた。

金井伸弥氏の作品

 金井伸弥氏の作陶には「黒柚金銀彩」に特徴がある。数々の日工会展や日展での受賞作品にその特徴が窺える。手びねりで創り上げた力作である。

第25回日工会展 内閣総理大臣賞受賞 立志
改組日展 第7回 特選受賞「志向」その先

 竹津弘幸(S46E)氏の紹介コメントでは「相対する二つの方形は左右して素晴らしい緊張感を生み出し、空間を支配している。全体の白と黒 金のラインを深い赤の上絵がぐっと引き締め、彫刻的な陶体は作者が追求する“志”を力強く語りかけてくる」との受賞理由であった。

個展内の風景

 多くの展示作品があり、報告ではほんのごく一部を紹介した。

 志野 黒織部 灰釉掛 青白磁 青白磁絵付 等の皿・茶盌・花入・鉢・壺・ぐい呑・陶額と日々の生活を豊かにしてくれる作品の創作活動を行っている。また、陶芸教室を通じて陶芸の楽しみや作陶で若手後進の育成にあたっている。

 現在 金井伸弥氏は種々の要職に在り、これからの日本を背負って立つ陶芸作家として日本文化の伝統を築き、益々のご活躍を期待するものである。

・日工会友 ・日工会評議員 ・工和会会員
・千葉県美術会理事盌 ・千葉県生涯大学 教授
・灼陶庵陶芸教室主宰
・名古屋市北区役所に作品「霞光」収蔵

個展参加者 七人の侍と金井伸弥氏 金井博光氏の奥方の笑顔

個展鑑賞後の懇親会

 金井伸弥氏の個展鑑賞で芸術を堪能し、その後、新潟県人会館の一室でささやかな懇親会を行った。

個展会場で購入したぐい呑みで早速一杯の川村氏

 次回は新潟県人会館での第23回作品展で再会を確認した。作品展は10月30日~11月1日で、中間日の10月31日に再会を予定している。

付録:京都のやきもの収集家(親戚)の作品群