会員投稿
第29回「日工会展」閲覧会参加ご報告
樋口さん(S29E)、加藤さん(S40C)、金井さん(S44M)、木間(S37e)(記)
美術工芸に興味深々の4名(左から2人目は金井伸弥先生)
『参加記』
日工会展は作家の自由意志を尊重し、個性ある創作活動を通して時代に即応した質の高い豊かな工芸を創造し我が国の工芸美術の発展と文化の振興に寄与することを目的とした美術工芸作品展で、毎年6月東京都美術館で開催される。第29回開催の今年も長工同窓会東京支部外部団体との活動の一環として美術に興味深々の4名が参加した。
大展示場には陶磁、和紙、漆、染織、皮革、七宝、硝子等自由に表現された見事な工芸美術品184点が展示公開されていた。どの作品も個性的その出来映えに大勢の閲覧客の感歎声鳴り止まず。
なかでも金井さん(S44M)のご子息金井伸弥先生(45歳 経験20数年)の陶器作品「鳳凰」は日工会会員大賞に輝き一段と光を放っていた。
金井伸弥先生に説明を受ける参加者
日工会会員大賞作品「鳳凰」
審査委員の批評として「改元を迎え平成への感謝と新時代の希望を「鳳凰」のイメージに形作られた作品である、羽を広げ今まさに飛び立とうとしている姿は抽象化され更に
作者の力感と意思を感じさせる」とあった。
陶器作品は「好みの形に成形、削り仕上げ、乾燥、素焼き、絵付けと釉掛け、本焼き窯出し」の工程を経由し長期間掛けて完成品となる。陶器作品制作者はそれぞれの工程に最大の情熱、最大の思考、必要最大限の時間を持って満足できる作品を仕上げていくものと思う。金井伸弥先生は本作品「鳳凰」には約半年間の時間と情熱を投入したと言っていた。
2年前内閣総理大臣受賞しそして内規(内閣総理大臣賞を受賞した作者には再度の賞を与えない)を乗り越えて再度の日工会会員大賞の受賞は金井伸弥先生の陶芸に対する情熱、素質、の結集と最大限の尊敬をさせていただきたい。
工芸美術品鑑賞中は日頃の煩悩はどこへやら ひたすら鑑賞するのみあっという間の充実した2時間鑑賞会であった。日工会展閲覧会締めとしてサッポロビヤホールでのバ-ジョンアップ生ビール昼食会、渇いた喉が満満足と声をあげていた。充実した平日の昼下がり有り難う。
編集 : 木間 勝(S37e)
写真 : 加藤 智(S40C)